どんな症状なの?
伝音性難聴、感音性難聴、混合性難聴の三種類があり、度合いによって軽度、中度、高度に分けられます。 伝音性難聴は音を伝える器官の障害による難聴で、中耳炎などによる難聴が代表的です。音を聞く為の神経には異常がないので治療で回復できる可能性があります。
感音性難聴は音を聞く部分や神経に障害がある難聴で、幼児期から高い音が聞こえない場合は発音の修得が難しい場合もあります。加齢によるものや日常的に大きな音を聞き続けたことが原因の一つとされていますが、先天性のものや原因不明なものも多いです。突発的に原因不明の感音性難聴が起こると「突発性難聴」と診断されます。
混合性難聴は伝音性難聴と感音性難聴の両方を併せ持った難聴です。
病院ではどんな治療をしているの?
伝音性難聴の場合、補聴器を用いるのが一般的です。外耳や中耳の形成異常や機能不全の場合は手術や投薬により治療します。 感音性難聴の場合、急性進行期にはステロイド剤が用いられます。血管拡張剤やビタミン製剤なども用いられます。現時点では特効的な治療法はないとされています。
鍼灸ではどのように考えているの?
耳は全身の陽気が集まる頭部に位置し、耳の機能は多くの臓腑・経絡と関係しているので、全身及び耳周囲の気の乱れにより症状がでていると考えます。
治療はどのように進んでいくの?
耳周囲だけでなく全身の気の巡りを改善し、陰陽のバランスを整えていくのを基本に治療していきます。 また、身体に治るきっかけを与えるために、治療を始めてから10回程度は治療間隔が開きすぎないように(週2〜3回)治療していくことをお奨めしています。
その後も定期的に治療をしっかりと積み重ねることで、良くなるための土台作りをしていきます。また、鍼灸治療は服薬治療に害となることはありません。特に突発性難聴などの急性進行期の服薬は大事ですので、医師の指示どおりに服薬をして下さい。