どんな症状なの?
頭がクラっとしたり、熱っぽさでボーっとしたり、ほてったりする症状です。
強い日差しに長時間さらされたり、極度の緊張状態、精神的興奮状態など、外からの要因が原因となっている場合や、病気(甲状腺機能亢進症、高血圧、風邪等)やホルモンバランスの乱れ(自律神経失調症、更年期障害)など、身体の中の原因で起こる場合などがあります。のぼせが出ている間は、物事に集中しにくかったり、目が疲れやすかったり、不安感が強くなったりと、様々な症状を伴うことが多く、耐え難い辛さを抱えている方もいます。また、食事療法として、ビタミンEや鉄分、カリウムを摂取するように、野菜や果物を積極的に食べるように指導されることもあるようです。
病院ではどんな治療をしているの?
暑さなど外からの刺激が原因の場合は、冷やしたり安静にするなどして、原因を取り除いたり遠ざけます。更年期からくるのぼせの場合はホルモン補充薬や漢方薬が処方されることが多く、高血圧やその他の病気など、原因が分かっている場合はそれに対し処方が決められます。
鍼灸ではどのように考えているの?
身体にある熱のバランスが乱れ、何らかの原因で上に多く上ってしまい、その場所で停滞してしまっていると考えます。元々、熱は上に上がる性質を持っているので、上半身に熱は停滞しやすいものです。しかし、上がってしまった熱を下に下げる働きを人間の身体は持っているので、上下の熱交換がスムーズに行われているのです。熱が上に上っているしまっているので、逆に下半身では冷えやすくなる「冷えのぼせ」や、足がつりやすくなるなどの症状が出やすくなります。
治療はどのように進んでいくの?
一人一人の状況によっても異なりますが、基本的には上半身、下半身の熱交換が上手くできるように治療を進めていきます。また、のぼせを訴える多くの人には頸肩部の凝りや頭重感など付随症状がある方も多いので、付随する症状がある場合はそちらの治療も一緒に進めていくことも必要になります。不安感の緩和や心身のリラックスは鍼灸治療の得意とする所です。
治療の間隔としては、症状が辛い時は週に2〜3回、軽くなってきたら週1回、2週に1回というように段々間隔を開けていくように通ってみることをオススメしています。症状の改善の為に、ずっと通い続ける症状ではありませんが、症状が軽減してからも、再発予防の為に1ヶ月〜2ヶ月に1回の間隔で通われている方もいらっしゃいます。鍼灸治療は予防にも力を発揮します。